一乗寺(京都市左京区)にかつて存在した、ナタラージャの話②〜ナタラージャの人々食べ物飲み物

ナタラージャは、お客もスタッフも美大生がメイン層でした。見た目も、やることも、持ち物も、特に高価なものではないけど、カッコいい。独特の垢抜け方した人が多くて、面白かった。ムーミン谷の人々みたいな、レトロ感あって。

ジンジャーチャイ、マサラチャイ、カルダモンチャイ、シナモンチャイ。

アイスチャイも絶品。

深泥池サワー。ドロドロに潰されたキウイが深泥池感満載で、味は爽やか。

チキンカレー。スパイスがゴロゴロ、ホールのまま、よーく煮込まれていて、噛むとギュッとスパイスの香りがして。

サモサのグリーンディップ。セロリの葉がミキサーでドロドロ、レモン果汁たっぷり。

シシカバブ。チキンティカ。野菜スティック。タコとセロリの炒め物。ミンチのレタス包み。猫まんまチャーハンは、仕上げにたっぷりの鰹節と、刻みネギをぱらり、ふりかけて。

居酒屋でも、バーでもない、不思議な洞窟みたいな店の接客は、いわゆる『接客』とは別物でした。制服なんてないし、ドレスコードがあるわけじゃないけど、その人なりの『おしゃれ』というか『らしさ』というか、各々のリングネームにふさわしい、ナタラージャにふさわしい『何か』を求められるところは大いにあり、すごく気をつかいました。網の目のように張られた『何か』はクリアなラインがあるわけじゃないけど、無神経にドテッと服を着ていたらダメなのです。鈍感は泥棒より悪い❗️ってやつですね。

ルパン三世のような格好のスタッフ、工事現場で働く人のようなスタッフ、中国の人民みたいな風情のスタッフ。帽子の可愛いスタッフ。いわゆる美人じゃないけど、着こなしが素敵で、独特の雰囲気があり、料理も上手くて、とんでもなく美しく見えちゃうスタッフもいました。

結局、どうしたらいいかは各自が編み出すしかないのです。私は「なんとかしろよ」光線をビシバシ浴びせかけられて、遂に、東寺の縁日で古いもんぺを発掘。思い切って、髪をザンバラに束ねて、ほつれ髪をたらし、草履を履いたら、初めて褒められたのでした。

『色』のない店だから、逆に、フツーの居酒屋やバーのような感覚を持ち込むお客さんが迷い込んでくると、波風がたちます。

学者さん達とその卵達の集団が、お酒や食べ物をどんどん注文して、ついでに、私のお尻を触ったことがありました。別の女性スタッフは、胸を触られました。びっくりして、パパさんに訴えると、「なんだとー‼️怒ったぞー😡💢」と。既に数回、たしなめる意味で、何度かパパさんが給仕しに出て行って、ちょっと睨みをきかせたり、ニコッとしながら、ちくっと言ったり、ということはやっていたけど、全然響かない。これでいいでしょーと思いこんでる。いよいよ、ガツンと言いに行くのかな、と思ったら、そうじゃなくて、パパさんは「よーし😤😡やったるぞー😤😡」と息巻きながら、注文されたお酒を通常よりもたっぷりと、カクテルならば随分濃く作って出し始めたのです。最初から、結構なハイペースで飲んでいるから、酔いが回って、じきに、ぐでんぐでんになりました。で、「お水ください」と。すると、パパさん、お水にテキーラを混ぜて「はい」と。お水を飲めば飲むほど、酔いが回るのだけど、もう既に、グデングデンになっちゃってるから、わからない。まさか、テキーラ混ぜられているとは思わなかったことでしょう。最後は、トイレで吐いて🤮帰られました。「塩だ❗️塩❗️」入り口に威勢よく塩を撒いて清めて、逆襲は終了。

パパさんは、オーディオマニアで、良い音のする装置を洞窟のような店に外目にわかりにくく設置して、ボブ・マーリーや古いジャズをかけていました。スタッフやお客さんの中には、古いオートバイを修理しながら乗るのが好きな人が多くいました。本や映画や音楽を主食にしているような人たちが多かったな。

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