曽祖父があつらえた漆器たち。
脚付のお膳たちとセットで、全てに同じ小さな模様が入ってる。お椀の裏、お膳の裏。。昔は自宅で冠婚葬祭をしたから、まとまった数のお膳セットの必要性があったのでしょう。今じゃありえんわ。旅館じゃあるまいし。
長い歳月全く使わず、仕舞い込まれていました。古い大事なものだから使わないという思考回路だったのですね、うちは。
私が使おう使おうと促して、おせち料理の時にだけ使うようになりました。私は小さな頃から古いもん好き❤️
お茶の時間に取り出して使ってみたり。
近年は、お椀だけ普段づかいに使うようになりました。
使用頻度が上がったら、痛んできました。わー😱バリバリだっ😓ビリッと剥がれたり😰
どうしたらよいのか🙄わかりません🙄😲🤷♀️そのまま歳月が流れていました🥱🥱🥱
最近、親たちを頑張って松坂屋(デパート)に連れて行き、長年の懸案事項だったお皿類の新調をしました✨💕
それがきっかけになり、やる気スイッチが入りました❣️💡
最初は古いお椀たちを処分して新しいお椀を買おうと考えました💡☝️
あれやこれや調べて、あーだこーだと母と私で話し合い(ニアイコール喧嘩🤛💢)
私はケミカルなものに弱いです。アレルギー体質。アナフィラキシー数多。アナフィラキシーショックも。フツーに暮らしてるけど、時々『敏感さ』に振り回されたり、人に誤解されて軋轢が起きたり。様々な深間にハマりながら、悩みながら学びながら一生懸命暮らしてる❣️お椀も長年振り回されて悩まされてきた感、あります。過去に何度か安価なお椀類の匂いがダメで、何度か買い替え。私基準でまあまあなお値段と思ったお椀でも、どうにもこうにも気になって、何度も洗って風干しして、半年とか1年とか長期間放置して自然に匂いが薄まるのを待つしかなかったり。
一念発起して買った輪島塗の小さな重箱は使い始めから気持ちがよく、匂いが気になることはありませんでした。やはり本物の漆器は良いもの🙆⭕️肌で(鼻👃で?)感じています。
母はケミカルには強いけど、匂いに敏感な人。あまりにお高いものは嫌だけど、良いものが好き。まあ、当たり前ですよねえ。
そして、先祖が残した漆器を捨てるのは、なんか嫌❌😤🙅♀️という感情だか本能だか。とぐろ巻いて🐍渦巻いてる🌀それはもう理屈抜きで🌀🌀🌀
まあ、それはそれとして😑クールに考えましょ🤗
素敵だなぁ💓と憧れを感じる漆器の作家さん達、デパート展示で見るくらいだけど、本腰入れて探したら、魅力ある作家さんや工房、色々あるんだろうな〜💕
だけど、お値段高いし💸勇気いるなぁ☹️😓
まずは色々知るところから始めようと思い。図書館で漆器に関する本たちを読みました。赤木明登さんの本が読みやすく、感じるところが多かった。
そうして知っていくうちに、本物の漆器は、修理しながら長く使えるものだということがわかってきました。修理の際に、色を変えたり模様を変えたり無地にしたり、リニューアルすることもできるらしい👍✨
『なおしもん』というらしい。
それ、いいなぁ💖と思いました。思いましたが、さて、一体どこの誰に頼んだらよいのかしら🤔🤷♀️おいくら位、かかるのかしら🤔🤷♀️どんな仕上がりになるのかしら🤔🤷♀️わからないことだらけです🤷♀️🤷♀️🤷♀️心配は尽きません🤔😥😓😩😣😰
塗師は赤木明登さんくらいしかわからないし。赤木さんはご著者にはっきりと、自分の手がけた作品のなおしもんはやりますが他はやらない(やれない)と書かれている。自分の作品には責任持つ(持ちたい)が、新作作りが優先するし、手間がかかる割に儲からん仕事という側面もあり、それも含めての高価な価格設定(永久保証付き、みたいな)なのだろうと理解しました。
工房によっては、サービスランチ的な意味合いで『なおしもん』も引き受けてるのかな。気に入ったらディナーに来てください(なおしもんで気に入ったら、新作漆器をご検討ください)的な。日銭稼ぎ的なのもあるのかな。
色々考えながら、インターネット検索したり、本を読んだり。
曽祖父があつらえた当時の輪島塗の包み紙は多少残っているけど、その工房が今もあるのか、あるとして、どういう風になっているのか。さっぱりわかりません🤷♀️🤷♀️🤷♀️
ふー
こんな時に身近に『なおしもん』経験者がいたらお話聞きたい💓と思いましたが、そんな話、身近に聞いたことがない。そういうコト好きそうな知ってそうな方々はいるけど、身内でも親友でもない距離感の方に、お家で使う漆器のことを聞きにくい。良い漆器は高価なものだし、家伝の漆器には深い思い入れがあることでしょう。迂闊なことは言えません。なおしもんの仕上がりがイマイチだったら、どんな顔すればいいやら惑うわ。そもそもその方の手持ちの漆器が良すぎてもその逆でも私にはあまり参考にならないだろうし。古い漆器にどの位のお金を費やして良いと考えるかの価値観にも個人差あるでしょうし。さんざんお話伺った挙句、やっぱりやめたとか、他で頼むということになったら、気まずいかも。。あれこれ考えると、とってもめんどくさいっ‼️🥶
ふー😮💨😩
リアルでごちゃごちゃ聞き込みしても、得られるものは少なく、気苦労は多く、あまり良いことが無さそう、と思いました。
じっくりあれこれ読んだり調べたり。そうして、まあ、よくわからんが、この工房に問い合わせてみよう、と決めました。
色々意欲的に頑張ってる工房だな、と思い。書かれていることも納得できる。
メールで概要を話して、電話で話して、お椀の写真をメールで送って。なおしもんは、一つ5000円、数ヶ月かかる、裏の模様は消えることを説明され、全て了解しました。その後、お椀を送りました。
晒しで一つづつ包んで、新聞紙で養生して、段ボールにきっちり動かないように詰めて。
お椀が届きましたとお電話がありました。お椀の裏の模様は松ぼっくりと言われ、そうだったんだ、と嬉しかった。家ではずっと誰もわからなくて、これ何だろ?と話していたから。
⭐️その後〜
初夏に送ったお椀たち、秋に美しく生まれ変わって帰ってきました。嬉しくてお椀に触る父の指先が写り込んでます。
もちろんですが、全然匂いがありません。いい黒色❣️風合いも『今』な感じ。不思議に大きく感じられる。嬉しいね、良かったわ、と皆が喜びました。
普段の食事に活躍中。口当たりが良くなり、おいしく感じられます。惚れ惚れするわ。良かった❣️
⭐️2024年元旦
簡素ながら、母主導で全て手作りでおせち料理を作っています。手先の器用な従姉妹が飾り切りを上手にやってくれました。
美しくなおしていただいたお椀で、お雑煮(菜雑煮です)をいただきました。
良かったね、嬉しいね、と皆が喜びました。
そんな嬉しい元旦の夕方に、まさかの能登地震が起きました。
輪島は大変なことになってしまいました。
お椀たちをなおしていただいた、わじま龍作さんは大丈夫かしら。
一晩考えて、翌日お店のお問い合わせフォームから、メールを送ってみました。大災害ですから、まずは大切なお身内の方々のことから、いっぱいいっぱいになられていることでしょう。電波も余裕がなくなるだろうし、と。色々ある程度落ち着いた頃に、開けて見てくだされば、お返事いただけるかな、と思い。
返信はありません。(2024.1.26現在)
いつも心配しています。
⭐️その後〜
わじま龍作さんのホームページに義援金、義援購入のお願いが載っているのを見つけました。私が、メールにお返事がないなあ、大丈夫かしら、と気を揉んでいた・・ちょうどその頃に更新されていました。
私は義援購入をしました。
大阪の催事に出ていたわじま龍作さんとお電話で少しお話しました。ご自宅も工房も潰れてしまい、ご自身も骨折されたそうです。
お椀が手元に届くのは1年先の予定です。