ずいぶん前のことです。当時、幼稚園児だった子どもくんの口から驚きの発言が。
『知らないお母さんが、(あなたの)お母さん、何歳?と聞いてきた』と。
なんですって⁉️私に直接聞かないで年端もいかぬ幼い子どもに聞くとは。しかも自分は名前も名のらず、匿名希望❓曲者❗️無礼者❗️卑怯者❗️👹
「そういうヤカラには、あなたは誰ですか、あなたは何歳ですか、と聞くのよ」名を名のれ、じゃ👹👹
「ママの年、言っちゃったよ」うちの子は当時4歳🐣ホケーとした男子🐥にやにや、にっこり、おぼこくて、いつもご機嫌、楽しそう🌼🌷🌻🌸🐥
くそ~、言っちゃったのか~。なにやら、負けた感があるわ。『悪』に負けた感が。
「今度から、そんな風に聞いてこられたら、ハタチと言えと言われています、と言いなさい」と子どもに言い聞かせました。笑
まあ、これは悪い例拙い例ですね。😅
老練の技は華麗です。✨
すごい猛者がお一方いらっしゃいました。母の習い事繋がりの方なので、私は直接の面識はありませんが、近くに感じる方でした。
大ぶりで優美な帽子がよく似合う、おしゃれ上級者。匂いたつ品格、お育ちの良さが滲み出る。母より一回り年上、と聞いていました。純粋に習い事繋がりだけで、住んでる場所も遠い。だからこそ、憚りなく、率直に、お互いの個人的なことも話ができるという面はありますよね。生まれ育った家の豊かさも、嫁いだ先のゴタゴタも。
その方も含めた小さな繋がりの輪が楽しくて、母はよく、その方のことを話しました。度々、気の利いた贈り物を、家族でいただきました。ちょっと珍しいもの、とても美味しいもの。
驚いたのは、その方がお亡くなりになった時。
会葬御礼に書かれていた故人の年齢が、はるかに大きいのでした。一回り年上と聞いていたのに、二回り近くも‼️
あの方は嘘をつくような人じゃない‼️これは何かの間違いよ‼️
最初、母たちは葬儀の会葬御礼が間違ってる、と疑うほどの勢いでしたが、もちろん、そんなことはあるはずもなく。
あまりにも良い方、誠実で、優しくて、品のある、素敵な方だったから、年齢を偽るだなんて、あの方に限って、そんなことあるはずない、と、皆さま、思われたのですね。だけど、たった一つだけ、ご自身の年齢だけ、嘘をついて、その嘘をつき通して、亡くなられたのでした。
母たちの混乱ぶりがあまりにひどかったのと、たまたま、かかってきた電話を私が受けたので、娘さんとお話しました。当然ですが、やはり正しいのは会葬御礼。そして、これまた当然ですが、娘さんは、亡くなられたお母様が母たちのグループで、ご自身の年齢を大きく偽っていたことはご存知なく。お母様を亡くされて間もない沈鬱さが吹っ飛ぶ勢いで、物凄くびっくり‼️されました。事情が腑に落ちてくると、今度は、げらげら、腹の底から大笑いされて。笑って、笑って。大爆笑しながら、ぼろぼろ泣いていらっしゃるのが、電話ごしに伝わってきました。
趣味繋がりの女性だけのお友だちグループなので、年齢は様々でしたが、その方だけが大正生まれだったのですね。あとは皆さま、昭和生まれ。年号が違うというと、印象として、隔たりが出るから、それがお嫌だったのでしょう。フラットな関係性を望まれたのでしょう。
実際、外見も中身も若々しく、様々なことに取り組まれ、みずみずしい方だったから、初対面で、実年齢の印象一つで、『おばあさん』だと、色眼鏡で見られるのはお嫌だったことでしょう。
要するに、内実に即さない硬直化した思い込みで、傷つけられたくない。そのままの自然な形で、新たな出会いの輪に受け入れられたい。元気に自分らしく生きていきたい。気持ちよく人と繋がりたい。楽しく。そこに尽きますね。非常にシンプル。
母たちも、娘さんも、そして私も、その方の、お茶目な心意気に打たれ、ゲラゲラ、くすくす、思い出す度に笑いがこみ上げ、なんかいいなぁ、好きだなぁ、と思いました。私も頑張ろー❣️と、深く励まされる思いがしたのでした。