旅するように暮らす〜転勤族の闘い

私は転勤族の妻です。現在は、ダンナくん単身赴任ですが。

コロナで働き方が変わり目です。転勤族という働き方も変わるかしら。

ダンナくんと結婚して、転勤暮らしを始めた頃『転勤族の妻の会』というサイトをよく見ていました。今は、『転勤族net』という立派なサイトに発展しています。

転勤族と一口に言っても、中身は色々です。転勤族の妻と一口に言っても、やっぱり中身は色々。

海外転勤、国内転勤、転勤頻度の多い少ない。転勤族の妻も、仕事のある人、専業主婦、パート勤務、子どもがいる、いない。それぞれの立ち位置によって、事情が違う。

地雷踏んで荒れる要素は多いけど、それでも、やはり、こういうサイトがあるのは有り難いことで、ずいぶん助けられました。感謝。

転勤族の妻という立ち位置は、人間関係を築きにくいのです。キャリアを継続できる仕事を持つことも、キャリアを続けることも難しい。

転石苔むさず。万事、継続性を持ちにくい暮らしのスタイルなのですね。良くも悪くも。

反対に、転勤地が嫌な場所だったり、隣人が悩ましい人だったりな時は、やり過ごせたりもします。期限付きの理不尽なら、戦うより、面白がっちゃえ、となる。

あちこち移り住んでいるから、その土地の良さにも歪さにも気付きやすいけど、よそ者だから、褒めることはできても、これって変ですよね、ということは言えない。言わない。黙ってる。口はつぐんで、目と耳だけ開いてる。

ムーミン谷のスナフキンみたいに。

20年前は、社宅の奥様方のお茶会が時々ありました。そういう奥様系縦社会の繋がりの場は、年々廃れて、今はもうありません。良い経験でした。

『転勤引越しは普通の引越しとは全く違う。1回や2回やったくらいじゃわからない。4回転勤引っ越しをやると、ああ、こういうことか・・と、だんだんわかってくるものなのよ』

5人の子沢山の奥様が言われた一言が、光っていました。これは名言。ほんとにその通りでした。

自分都合で、自分の意思で行き先も引っ越し時期も決めて動くことのできるフツーの引っ越しと、辞令一つで、自分たちの意思とは無関係に否応なしに動くしかない転勤引っ越しは、全く別物。

その本当の意味が、じわじわわかってきたのは、確かに、4回目の転勤引っ越しの後からでした。

ある日突然今の暮らしが強制終了。打ち壊しじゃ〜❗️となるのですね。で、見知らぬ土地にいきなり住みなさい、となる。そもそも、不自然な、非人間的システムなのです。気持ちが付いていけなくなるリスク満載。

子どもが引っ越し先で馴染めないとか。単身赴任のお父さんとの暮らしが欠けるとか。お互いに別々の暮らしを続けた果ての夫婦関係が難しいとか。父親不在の暮らしに慣れた母子の暮らしの果てに父親の居場所がなくなるとか。妻が仕事を続けられないとか。etc

妻の社会的な自己をどう確立していくか、の問題は大きいのです。仕事であれ、地域の人間関係であれ、引っ越しが多いと、どんなキャリアも積むことが難しいから。だけど、この問題については、コロナきっかけで好転するかもしれないですね。

結婚前から、結婚後しばらくの期間、そういう諸々の懸念についてあれやこれや、真剣に考えて、様々な転勤リスクにどう対応するかを含めた、自分の生き方、暮らし方についての基本方針を立てました。

どこに転勤引っ越ししても続けられる趣味を持とうとしたり、自分のやりたい事を何とか形にしようとしたり。ダンナくんと何でも率直に、毎日沢山おしゃべり。FaceTime標準、かけ放題。ダンナくんとの暮らしをベースに、元気に生きていこう、と決めたのですね。

動物が大好きなのに社宅の規定と転勤の多さで、ペットは飼えない。今年は転勤がないと踏んで乗馬を始めてみたら、小動物と違って、馬とはあまりウマが合わず。おまけに、まさかの転勤辞令が出て、これまで積んだレッスンが宙ぶらりんになるショックから落馬。乗馬は、100鞍乗ると、初心者レベルとしてはまあまあ乗れる感じになる、と言われているので、そこを目標に頑張って通っていたんですね。来年も通えば、100鞍乗れる計算だったのです。

通える範囲に乗馬クラブがある土地は、むしろ少ないから、それがあるうちに、ある程度モノにしないと、好きな趣味も続けられない。一旦、ある程度モノにすれば、次に住んだ土地で、距離的にすごく遠くにしか望む場所がなかったとしても、たまには行って楽しめる。それが心の支えになる。これは、すごく大きいのです。ダンナくんは、ルアーフィッシング命で、そのためなら寝なくても行けちゃう、エネルギーが湧き上がるのですね。やはり、「好き」という理屈を超えた何かを持ってる人は強い。ストレスは大敵ですが、ストレスって寝て休めば治る要素と、気持ちのハリで乗り越えられる要素と2つある。『好き』を持ってるかどうかは、すごく大事です。

私は、ずいぶん色々やったけど、これ!というモノとは出会えず。色んなモノや人に、その時々で『いいな!』と夢中になるけど、どれか一つに絞れないのですね。何かを求めて彷徨い続けるエネルギーは大きかったので、結果的に、経験の幅は広がったのかもしれない。

それから、家財道具の選び方。

転勤族というと、軽やかな家財道具で、身軽に引っ越しして回るイメージを持たれます。確かに、そういう方は多い。だけど、うちは違います。真逆の選択。身重です。笑 

人生のほんの数年間だけ転勤期間があるというなら、身軽な荷物で引っ越しの利便性を選ぶけど、うちは定年まで高頻度な転勤が続くので、思い切って、真逆の選択。身重な道を選びました。遊牧民族のゲルみたいに、どこへ引っ越しても組み立てられる自分たちの家を、一つ一つ丁寧に選んだ家財道具で実現するイメージ。住処はコロコロ変わるけど、家具は変わらない。家具が家であり、家庭なのです。

しっかりした、作りの良い家具を、嫁入り道具にドカンと買って、暮らしをスタートさせました。洋服ダンス、引き出し、食器棚、書棚、ドレッサー、ソファ、ダイニング、、、。

まとめて大人買いして、交渉すると、ドカンと値引いてくれたので、小さな車一台分くらいの金額に収まりました。

これを高いと見るか、安いと見るか。

私は『良い家具は安い』と思います。車なら、30年も走らない。家具はガソリンも要らない。笑 私たちは、定住地を決めるまでは家を建てる予定もないから、無駄にならない。

度重なる転勤も、作りのしっかりした良い家具は、ガタガタボロボロになることもなく、割合シャンとした状態で稼働してくれます。気持ちいい。家族の歴史とともに歩んだ家具や食器たち。気持ちが安らぎます。

引っ越しの度、拭いて、全体の荷物を見直して。その時々で少しづつ形を変えながら。

ダンナくん単身赴任、私と子どもは実家暮らし。それでも、私の意識としては、私の家はダンナくんの住処なのですね。いつも一緒に旅するように暮らしている感じがどこかにあるんです。

つい先日、結婚して11回目の転勤引っ越しでした。ダンナくん、単身赴任。沖縄。

単身赴任のくせにコンテナ2つ。10tサイズの引っ越しは、何度やっても大変。でも、だからこそ、離れていても一緒にいる感じが強くあって、お互い、元気で、頑張れてる気もします。

暮らしの形は十人十色。色々なやり方があるのでしょうね。

転勤引っ越しで出た大量のゴミ、段ボール、梱包材など、何度かゴミ処理場に搬入。今度の住処は、ゴミ出しルールに個数制限があるので、大量ゴミは搬入しかない。

転勤引っ越しご飯。コロナ禍真っ只中の引っ越しなので、外食は極限まで控え、テイクアウトがメイン。買ってきたお惣菜並べただけ、とか。ダンナくんが作ってくれたスガキヤのナポリタン。

照明一つ、破損。びりびり。

ゴミ処理場の先に、荒崎海岸。ひめゆり学徒、散華の地。

東京にいた頃、幼かった子どものために買った、初めての飯碗。可愛い乗り物の箸置き。銀座夏野。

学生時代から使い続けてる、コーヒーミル。

 

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